川上義也さんのお証を感謝します。川上長一さんの信仰が、子どもに孫に、そして、ひ孫、すみれちゃんもホサナにきていますから、ひ孫の子にまで広がっている素晴らしいお証を伺うことができ、神様の素晴らしさを知らされます。
今日の中心の御言葉は、31節です。
「二人は言った。「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」
私たちを愛し、救ってくださった神様は、私たちの家族をも救ってくださるお方なのです。
パウロとシラスは、フィリピというとても大きな町へ行きました。そこで「イエス様は救い主です。本当の神様です。イエス様を信じてください。」とお話をしました。すると、たくさんの人たちがイエス様を信じたのです。
ところが、まだ教会がなかったので、イエス様を信じる人は、川岸に集まってお祈りをしていました。そこに、ルデアという女の人がいました。ルデアはパウロの話を熱心に聞きました。すると、神様が働いてくださって、ルデアは、イエス様を信じました。そして、ルデアだけではなく、ルデア家族もイエス様を信じてバプテスマを受けました。ルデアは、パウロたちを家に招いて、もてなしをしました。
ところが、大変なことが起きました。占いの霊に取り付かれている女の人が、パウロとシラスの後を、叫びながらついてきて離れないのです。
そこで、パウロは、「イエス・キリストの名によって命じる。この女から出て行け。」と言って
イエス様の力によって悪霊を追い出しました。この女の人は悪霊をおいただいて、すっかり元気になりました。
ところが、この女の人に占いをさせて儲けていた、人たちが、腹を立ててパウロとシラスを役人のところに連れて行くと、「この人たちは町を乱している。」とうそをついて訴えたのです。
そのために、パウロとシラスは、服をはぎ取られ、ムチで打たれて牢屋の中に入れられてしまいました。足には重い足かせがつけられ、番人が見張っています。
ところが、パウロとシラスはどんな顔をしていますか?何だかニコニコしていますね。
二人は、牢屋の中でお祈りをして、心から神様に賛美をしていたのです。それを聞いた囚人たちは、その賛美があまりにも素晴らしかったので、聞き入っていました。
真夜中になりました。すると突然大きな地震が起きました。ガタガタ、ガシャーン!牢屋の扉か開いて、パウロたちが繋がれていた鎖が切れました。
その時、一番驚いたのが、牢屋の番人です。牢屋の囚人がみんな逃げてしまったら、どんな目に遭うか分かりません。死んでお詫びをしようと、刀を抜いて死のうとしたときです。パウロが声をかけました。
「死んではいけません。一人も逃げていませんよ。私たちはみんなここにいます。」
番人が恐る恐る顔を上げてみると、パウロとシラスがニコニコして、前にたっていたのです。パウロとシラスは、逃げようと思えば逃げられたのです。でも、神様を信頼して、そこにとどまり続けました。
その姿を見て、番人は、パウロとシラスの前にひれ伏して、「先生方、救われるためにはどうすべきでしょうか。」と聞きました。
すると、パウロとシラスは、31節でこう言いました。
「二人は言った。「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」
その晩、牢屋の番人は、パウロとシラスを自分の家に連れて行きました。パウロがイエス様のことをお話しするとと、番人もその家族もそろってイエス様を信じました。
みんな喜んで、一緒に食事をしました。パウロとシラスもどんなに嬉しかったことでしょう。
この聖書の箇所から、3つのことをお話ししたいと思います。
(1)賛美の祈り
パウロとシラスは、牢屋の中に入れられていた時、何をしていたでしょうか?
答えが、25節に書かれています。
「真夜中ごろ、パウロとシラスが賛美の歌をうたって神に祈っていると、ほかの囚人たちはこれに聞き入っていた。」
パウロとシラスは、どうすることもできない牢屋の中で、神様を信じ信頼して、賛美の祈りをささげていたのです。その賛美と祈りを神様が聞いてくださって、牢屋の扉が開き、足かせが外れたのです。
神様は、私たちが神様を信頼して、賛美と祈りをささげるならば、その祈りに答えてくださるのです。
アメリカの有名な盲目の讃美歌作家にファニークロスビーという人がいます。
彼女は、1歳にならないうちにお父さんが亡くなり、信仰深いお母さんとおばあさんに育てられました。さらに不幸なことに、彼女は生まれて6週間たったときに、目を悪くしてお医者さんに見てもらったのですが、その医者が、治療を誤って、ファニーは失明をしてしまいました。お母さんは大変嘆き苦しみ、ファニーに失明の大詩人ホーマやミルトンのことを良く話して励ましました。
また、おばあさんは、ファニーをいつも外に連れて行って、鳥や虫の声を聞かせたり、花の良い匂いを嗅がせたり、日の出や日没の美しさを説明したりして、自然の素晴らしさを教えました。
そして、お祖母さんは、聖書物語をよく話をしました。それを、ファニーは何時間も熱心に聞いていたそうです。そのお母さんやお祖母さんの影響を受けて、ファニーはイエス様を信じ、豊かな美しい心が与えられたのです。
そのファニーが8歳のときにこのような素晴らしい詩を書いています。
私は目が見えなくても何という幸いな身のうえでしょう。
私はこの世では不平を言わないことに決めました。
ほかの人たちが知らないたくさんの恵みを私は味わいます。
目が見えないからといってどうして嘆くことができましょう。
そして、ファニーは、失明をしたことは神様の恵みだと感じて、幼いときに治療を誤った医者を尋ねて行って、あなたが誤診したことは神様の恵みでしたと話したそうです。
そのように、ファニーはいつも信仰による喜びに満たされて、いつも顔が輝いていました。人々は、彼女の側に行くと、その喜びが感染したと言っていたそうです。そして、その喜びの感染はファニーが生きているときだけではありませんでした。ファニーは生涯で2000もの讃美歌を作ったと言われていますが、その多くの讃美歌を通して、多くの人々が喜びと力と慰めを与え続けているのです。
25節
「真夜中ごろ、パウロとシラスが賛美の歌をうたって神に祈っていると、ほかの囚人たちはこれに聞き入っていた。」
「真夜中ごろ」とありますが、私たちが、人生の中で暗闇の中を歩むようなことがあったとしても、私たちから、賛美と祈りを取り除くことはできません。真夜中のような暗闇がおそってきたとしても、パウロとシラスのように、賛美の歌をうたって神に祈る私たちとさせていただきましょう。
2)救われるためにはどうすべきでしょうか
目をさました看守は、これを見て驚きました。そして、てっきり囚人は逃げてしまったものだと思いこんで、自分の責任を取るために、剣をぬいて、自殺をしようとしたのです。
そこで、パウロは大声でこう言いました。
28節「自害してはいけない。わたしたちはみなここにいる。」
そこで、あわてて看守が、あかりをつけて牢の中に駆け込んでみると、そこに入れられた囚人たちが誰も逃げないで、そこに立っていたのです。
それは、看守にとって想像もつかないことでした。
そこで、看守は、パウロとシラスの前に震えながらひれ伏しました。そして二人を外に連れだして言いました。
30節
「先生方、救われるためにはどうすべきでしょうか。」
これは、全ての人達にとって本当に大切な質問です。
今回、教職セミナーで、九州キリスト教災害支援センターの報告がありました。今でも、熊本大震災の後、復旧・復興の見通しが立たず、寒い冬を仮設住宅で、不安と恐れの中を生活している人たちが大勢いらっしゃると聞きました。5年8ヶ月たった東北でも同じです。
そのような被災者だけではなく、深刻な経済的な苦しみの中で、ますます複雑になっていく人間関係の中で、また、もっとも愛を必要としている家族や夫婦の間や家族の間で、多くの人達が苦しみ悩んでいます。
そして、そのような中で、生きる目的が解らずに、年間3万人以上の人たちが自殺をしていると言われています。。
そのような中で、「先生方、救われるためにはどうすべきでしょうか。」という叫びが、一人一人の叫びとなっているのではないでしょうか。
この叫びは、看守の叫びというよりは、昔も今も変わらない、全ての人の深い心の叫びです。そして、多くの人達が、救われるために何をしたらいいのか解らないでいるのです。
けれども、聖書の中には、そのことがはっきりと書かれています。
31節をご覧ください。
「二人は言った。「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」
私達が救われるためには、「主イエスを信じることです。」
看守は、その場で、イエス・キリストを信じました。彼は、その直前には、自殺をしようとしていたのです。その死の土壇場から救われたのです。
まさに、不安と絶望の人生から、平安と希望の人生へ生まれ変わったのです。
「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」
この言葉は、一人の看守だけに語られた御言葉ではありません。「救われるために何をすべきでしょうか。」と問いかけている全ての人に神様はこう答えておられるのです。
「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」
私達も、主イエスを信じることによって、希望と賛美に満ちた素晴らしい人生を歩ませていただきましょう。
(3)あなたも家族も救われます
今日お話をした人の中に、家族そろって救われた人が、2家族出てきます。さて、誰と誰でしょう。
答えは、ルデアの家族と、看守の家族です。
神様は、私たちの罪の身代わりになって、十字架にかかって救ってくださいました。そして、それだけではなく、私たちの家族も救ってくださるお方なのです。
ルデアと、家族が救われたことが、14~15節に書かれています。
「ティアティラ市出身の紫布を商う人で、神をあがめるリディアという婦人も話を聞いていたが、主が彼女の心を開かれたので、彼女はパウロの話を注意深く聞いた。15 そして、彼女も家族の者も洗礼を受けたが、そのとき、「私が主を信じる者だとお思いでしたら、どうぞ、私の家に来てお泊まりください」と言ってわたしたちを招待し、無理に承知させた。」
そして、看守と家族が救われたことが、31節に書かれています。
「二人は言った。「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」
そして、今日、お勧めしたいのは、その神様の御心を、私達の心とさせていただくことです。
神様が、「あなたと家族を」愛しておられます。その神様の心を心として、私達も家族を愛したらどうでしょうか。素晴らしい家庭に変えられていくのではないでしょうか。
また、神様が、「あなたと家族を」覚えておられるように、私達も家族のことを覚えて祈ったらどうでしょうか。神様がその祈りに答えて、ルデアと看守の家族を救ってくださったように、あなたと家族を救ってくださるのです。
ある教会に、一人のクリスチャンの婦人がいました。
御主人の救いのためにずっと祈り続けていましたが、なかなか御主人は、キリスト教に対して、心を開いてくれませんでした。
そんなある日、二人は、結婚十周年を迎えました。
御主人は、奥さんに、十周年の感謝を込めて、何でも好きなものをプレゼントするから、言ってほしいと言いました。
きっと御主人は、十周年の記念として、ダイヤモンドや、洋服や、指輪などをプレゼントしたいと思っていたのだと思います。けれども、その奥さんの返事は、違いました。
「わたしは、あなたと一緒に教会に行きたいの。結婚記念日に教会に行ってくれたらそれが最高のプレゼントです。」と言いました。
何でも聞いてあげるよ。と言った手前、断ることも出来ずに、その御主人は、奥さんと一緒に始めて教会に行ったのです。そして、その日から御主人は、毎週教会に通うようになったのです。そして、ついに彼は、奥さんがダイヤモンドや指輪や洋服より大切にしていた、イエス。キリストの愛がどんなにすばらしいものなのかが解って、バプテスマを受けたのです。
みなさんの家族は、どうでしょうか。
神様は、どんな暗闇も、どんな牢屋も、そこから解き放つことの出来るお方です。そのお方が、「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」と約束してくださっているのです。
この神様の御心を心として、愛する家族に何よりも一番大切な福音を伝えましょう。また、忍耐をもって、家族の救いのために祈りつつけましょう。
最後に34節をみんなで読みましょう。
「この後、二人を自分の家に案内して食事を出し、神を信じる者になったことを家族ともども喜んだ。」
私たちを救ってくださった神様は、私たちの家族も救ってくださるお方なのです。
私たちの家族も、「神を信じる者になったことを家族ともども喜んだ。」と、私たちの家族もこの祝福をいただきましょう。
コメントをお書きください