みなさんは、一人で留守番をしたことがありますか。最初のうちは、「大丈夫!」と思っていても、夕方になって暗くなると、心細くなって「早くだれかかえってこないかな~。」と心配になったことはありませんか。
今日は、イエス様が天にお帰りになる時、弟子たちに心配しないように約束してくださったことをお話しします。
14~15節
「そして、彼らと食事を共にしていたとき、こう命じられた。「エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい。」
十字架にかかられ、3日目によみがえられたイエス様は、たくさんの弟子たちに会われました。イエス様は、よみがえられて生きておられる証拠をみんなに証しされたのです。
イエス様は、4節で「エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい。」 と弟子たちにおっしゃいました。
そして、イエス様が復活されて40日目、イエス様は天にお帰りになりました。その時、イエス様は、「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」 (8節)と約束をしてくださいました。
そして、イエス様がよみがえられて、40日後、よみがえりのイエス様ととうとうお別れの時がきました。
弟子たちが見ている前で、静かに天に帰って行かれたのです。
弟子たちは、イエス様が雲に包まれて見えなくなるまで、ずっと天を見上げていました。
すると天使が二人やって来てこう言ったのです。11節
「ガリラヤの人たち、なぜ天を見上げて立っているのか。あなたがたから離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになる。」
イエス様は、天に帰って行かれましたが、それで終わりではありませんでした。再び来られて、イエス様を信じる私たちの心の中にいつも一緒にいてくださると約束して下さったのです。
イエス様を見送った弟子たちは、オリーブ山からエルサレムに帰りました。
そして、弟子の家の2階に集まって、弟子たちはイエス様がおっしゃったとおりに、心を合わせて熱心に祈っていたのです。
そこには、イスカリオテのユダがいなくなってしまったので、11人の弟子たちと、イエス様のお母さんのマリア、イエス様の兄弟達、120人の人たちが集まっていました。
ペトロが、みんなの前に立って、こう言いました。「12使徒の一人だったイスカリオテのユダは、イエス様を裏切って死んでしまった。さぁ、ユダの代わりに、イエス様の復活の証人となる使徒を選ぼう。」
その時、ペトロが弟子になる条件は、イエス様が神の国のことを伝え始めてから、天に帰られるまで、ずっとイエス様の側にいた人で、イエス様が復活されたことをはっきりと伝えることのできる人であるということでした。
みんなの中から、バルサバとマティアという二人の弟子が、選ばれました。そこで弟子たちは心を合わせて「神様、この二人のうち、どちらを選んだら良いか教えてください。」
そう祈ってから、くじ引きをしました。くじを引くなんていいかげんだと思う人がいるかも知れません。でも、その頃は、神様の御心を知るために、くじを引いていたのです。心からお祈りをして、神様の御心に従ったのです。
くじは、マティアに当たりました。「神様はマティアさんを選ばれた。マティアさんに決めよう。」と言いました。
このようにして、マティアが、イエス様の復活を伝える12使徒の仲間に加わったのです。
そして、来週は、ペンテコステです。イエス様が復活されて50日目に、約束の聖霊が弟子たちに与えられたのです。
今日の聖書の箇所から2つのことをお話ししたいと思います。
(1)心を合わせる熱心な祈り
弟子たちは、イエス様が天に帰られた後、何をしていたでしょうか。
答えは、14節に書かれています。
「彼らは皆、婦人たちやイエスの母マリア、またイエスの兄弟たちと心を合わせて熱心に祈っていた。」
弟子たちは、オリーブ山から降りてきて、マルコの家の2階に集まりました。そこには、弟子たちや、イエス様の母ママリアや、イエス様の家族もいました。120人の人が集まって、心を合わせて熱心に祈っていました。
さて、この時に何をお祈りしていたと思いますか。
それは、14~15節のイエス様の約束を読むと、良く分かります。
「そして、彼らと食事を共にしていたとき、こう命じられた。「エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい。 ヨハネは水で洗礼を授けたが、あなたがたは間もなく聖霊による洗礼を授けられるからである。」
イエス様が、天に帰られる前に約束して下さった聖霊を与えて下さいとお祈りをしていたのです。聖霊というのは、私たちの罪のために十字架にかかられてよみがえられたイエス様です。その聖霊に満たされるほど素晴らしい事はありません。
今から約150数年に、はじめてプロテスタントの宣教師が横浜港にイエス様の事を伝えにやって来ました。そして、それがきっかけとなって、横浜、札幌、熊本などで、リバイバルが起こりました。
そして、少し遅れて、中国地方の日本海側にある、当時は僻地といわれていた島根県の松江でリバイバルが起きました。その松江バンドで用いられたのが、BFバックストンです。
BFバックストンは、明治23年11月、30歳の時に神戸に上陸しました。半年の準備の後、明治24年、島根県松江市へ宣教師として遣わされていったのです。
バックストン先生は、なぜ、裏日本の松江に行ったのでしょうか。
それには、一つの理由がありました。そこで救われた滝野さん、藤田さん、高岡さんという3人のクリスチャンが、裏山に登って、何年間も、断食の祈り会や、徹夜の祈り会で、何度も何度も『神様、この滅び行く魂を救ってください。そのために誰か良き働き人を遣わしてください。』という泣き叫ぶような祈りを、心を合わせて熱心に神様に訴え続けたのです。
どういう訳か、そのことがイギリスの新聞記者に知られて、イギリスの新聞に載ったのです。それを、たまたまバックストンが、読んで、それが「マケドニアの叫び」のように聞こえて、日本に来られたのです。
それで、バックストン先生が松江に来られたときには、神様がこのように祈りに応えて、先生のような方を遣わしてくださったと、松江で祈り続けた人たちは、飛び上がるほど、喜んだそうです。
松江で、リバイバルが起きたのは、という3人のクリスチャンの熱心な、あきらめない必要な祈りによるものでした。
14節
「彼らは皆、婦人たちやイエスの母マリア、またイエスの兄弟たちと心を合わせて熱心に祈っていた。」
来週は、ペンテコステです。また、今週の水曜日は、連鎖祈祷日、半徹夜祈祷会もあります。私たちも「私たちを聖霊で満たして下さい。」と心からお祈り、聖霊に満たしていただき、素晴らしい神様の御業を見せていただきましょう。
(2)神様の御心に従う
弟子たちが次にしたことは、イスカリオテのユダが死んでしまったので、その代わりの弟子を選ぶことでした。
どうして、12人でなければならなかったのでしょうか。
12人目を選ぶときも、聖書の御言葉にしたがって選ばれたのです。20節に『その務めは、他の人が引き受けるが良い』と太いカギカッコで書かれています。これは、(詩編109編8節)引用です。イスカリオテのユダは、イエス様を裏切って死んでしまいましたが、その後、その務めは、他の人が引き受けることが、神様の御心でした。
ペテロは、この聖書の御言葉に従って、12人目の弟子を選んだのです。 そのようにして、12人の一人の欠員を補うために、ヨセフとマティアがくじを引き、マティアが選ばれたのです。弟子たちが、聖書の御言葉によって、マティアを選んだように、私たちもすべてのことを聖書の御言葉に従って歩んでいきましょう。
この時、御言葉に従ったペトロは、ペトロの手紙一1章24節でこう言っています。(P429)「草は枯れ、花は散る。しかし、主の御言葉は永遠に変わることはない。」
私たちの感情や考えはやがて変わってしまいます。この世の考えや常識も変わります。けれども、聖書の御言葉は永遠に変わることはないのです。
「グンゼ」という着物の会社を知っていますか、もしかしたら、今、グンゼの製品を来ている人もいるかも知れません。
この会社の創設者、波多野鶴吉さんです。波多野さんは、昔、事業に失敗して、ガッカリして、人生のどん底にいました。
そんな時、ある人に誘われて、教会に行くようになりました。やがて、波多野さんはイエス様を信じて、「グンゼ」という新しい会社を起こしたのです。
その時から、波多野さんは、毎朝職場の人と一緒に聖書を学び、御言葉に従って営業しようと決心をしました。
そのころ、日本では、見本と違う二流品を混ぜることが常識のようになっていました。そうした方が儲かるからです。
しかし、波多野さんは、聖書の御言葉に従って、断固として、見本通りの商品だけを輸出しました。会社の人たちは、「これでは、経営が成り立たなくなる。」、外部からは「今に倒産する」と厳しい批判を受けました。
ところが、得意先から「グンゼの製品なら、検査はいらない。」という絶対的な信頼を得て、事業は大きく前進していったのです。
神様の御言葉は、私たちの人生の地図みたいなものです。この御言葉に従っていくならば、神様は、私たちを聖霊に満たして、栄光を表して下さるのです。
今日は、弟子たちがイエス様を天に送った後、弟子たちがしていたことを学びました。 弟子たちは、心を合わせて熱心に祈り、御言葉に従って、聖霊が与えられるのを待ち望みました。
私たちも、来週、ペンテコステを迎えます。そのペンテコステを迎えるために、心を合わせて熱心に祈り、聖書の御言葉に従って、聖霊に満たしていただきましょう。
コメントをお書きください