今日は、武藤博文兄の証しを感謝します。証しにあったように、2年前、東日本大震災で大変な被害に遭いました。そして、今でも福島では、原発の放射能のことで多くの人が不安な毎日を過ごしています。 けれども、どんな不安な道を歩むようなことがあったとしても、神様が共にいて下さるなら大丈夫です。神様は、私たちを愛して下さり、必ず最善の道を開いてくださるお方です。
今日の中心の御言葉は、24節です
「王はたいそう喜んで、ダニエルを洞窟から引き出すように命じた。ダニエルは引き出されたが、その身に何の害も受けていなかった。神を信頼していたからである。」
みなさんは動物園にていったことがありました。動物園には、どんな動物がいますか?像、キリン、猿、くま・・・・。いろいろな動物がいますね。 その中で百獣の王といわれる動物は何でしょうか。ライオンです。ライオンが「ガオッー」と吠えると恐いですね。オリの中に入っているのに、思わず逃げたくなります。そんなライオンのオリの中に入れられたらどうでしょうか。今日は、ライオンのオリの中に入れられたダニエルの話です。
ネブカドネザル王が死んでしまい、その次の王様も死んで、ダリヨス王の時代になりました。ダニエルはもう85歳の老人で、偉い大臣になっていました。 そして、前と変わらず、神様を信じる正しい人でした。ダニエルは神様からたくさんの知恵をいただいて、どの大臣よりも賢く、王様にも気に入られていました。 それを見ていた他の大臣たちは、ダニエルをねたむようになりました。「まったく、あのダニエルめ、何でも出来て悪いところがない。何か悪いところを見つけてやろう。」「そうだ、ダニエルは私たちと違う神様を信じていると言いつけてやろう。」 悪賢い大臣たちは、早速王様のところに出かけていきました。「王様、今日から30日間、王様だけを拝んで、他の神様を拝んではいけないことにしましょう。もし、ほかの神様にお祈りをする人がいたら、ライオンの穴に投げ込んでしまいましょう。どうか、このような命令を出して下さい。」「ほほう、それは良い考えだな。」王様は、これが大臣たちの悪巧みだということを知らないで、命令を出してしまいました。
ダニエルは、王様の命令を知って、どうしたでしょうか。ダニエルは、神様を礼拝するのをやめないで、いつものように、神様にお祈りをしていました。 そこへ、あの大臣たちがやってきたのです。「やっぱり、ダニエルめ。王様の命令に従わないで、自分の神様に祈っているな。」 大臣たちは、ダニエルがまんまとわなにかかったと王様に報告しました。「王様、ダニエルがあなたの命令を破りました。王様を拝まないで、ダニエルの神様を礼拝しています。」 王様は驚いてしまいました。あの命令を出してしまったために、一番たよりにしていたダニエルを捕まえることになるなんて・・・・。しかも、ライオンの穴の中に投げ入れるのです。 何とか助けたいと、いろいろ考えましたが、大臣たちは、「王様の命令は、取り消すことは出来ません。」と冷たく言うだけでした。 ダニエルは、すぐに捕まえられて、ライオンがいる穴の中に放り込まれてしまいました。王様はどうすることも出来ずに、ただ、「ダニエルの信じている神様が助けて下さいますように」と祈るだけでした。 ダニエルが投げ入れられたライオンの穴の入り口は、大きな穴でふさがれてしまいました。 王様は、お城に帰っても心配で心配でたまりません。食事もしないで、一晩じゅう起きていました。
夜が明けました。さぁ、ダニエルはどうなっていたでしょうか。①ライオンに食べられていた ②ライオンの穴から逃げ出した ③天使が来てダニエルを助けてくれた。(答えは③です。) 朝になると、王様は真っ先に、ライオンの穴の所に行きました。そして、その穴をのぞき込んで「ダニエル、神様はお前を守ってくれたかね。」と小さな声で呼びかけました。 すると中から、ダニエルの元気な声が聞こえました。「王様、神様は天使を送ってライオンの口を閉じてくださいました。」 王様はとても喜んで、すぐにダニエルをライオンの穴から出しました。本当に、ダニエルの体には、傷一つありませんでした。ダニエルが神様を信頼していたからです。 王様は、ダニエルの代わりに、悪い大臣たちを捕まえて、ライオンの穴の中に投げ込みました。 ダレイオス王は、国中の人々に、こう書き送りました。「ダニエルの神こそが生ける神。天にも地にも、不思議な業を行い、ダニエルをライオンの穴から救われた。」
と言って、神様をほめたたえたのです。
このお話しから、2つの事を学びたいと思います。
(1)神様だけを礼拝したダニエル
11節「ダニエルは王が禁令に署名したことを知っていたが、家に帰るといつものとおり二階の部屋に上がり、エルサレムに向かって開かれた窓際にひざまずき、日に三度の祈りと賛美を自分の神にささげた。」
ダニエルは、この時、王様を拝まないで、神様を礼拝すると、ライオンの穴の中に入れられるということを知っていたのです。 それにも係わらず、いつものとおり、二階の部屋で、ひざまづいて、一日に三度の祈りを神様に献げていたのです。ダニエルは、いつでも、神様を第一にする人でした。そのダニエルを神様はお守りくださったのです。
デイビッド・リビングストーンという人がいました。彼は、アフリカで福音を伝えたのですが、その間に、ビクトリアの滝などを発見してアフリカ探検にも大きな貢献をした人です。その貢献が認められて1866年、イギリスのある大学で、リビングストーンが、表彰されることになりました。大勢の人々が、大学に集まり、人々から熱烈な拍手喝采を受けました。 その時に、ある人が「一番大変だった時に、あなたはどのようにして、その試練を乗り越えてきましたか?」と質問をしました。 すると、リビングストーンはこう答えたそうです。「大変なことはたくさんありました。まず、アフリカに行くと言葉が通じませんでした。もっと、大変だったのは、外国から来た私を信用してくれなかったことです。また、ある時は敵対する人から攻撃されることもありました。そして、その苦しみがあまりにも大きすぎて、すべてをあきらめたいと思った時もありました。 ところが、その度に、一つの御言葉が心に響いてきました。それは、マタイ28:20「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」
というイエス様の言葉です。この御言葉を繰り返し思い出して、慰めと勇気を与えられて、私は、この永遠の真理に命をかけています。その真理のみことばのゆえに、どんな状況の中でも挫折することなく、生きがいのある人生を生きるようになったのです。」
「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」
どんな試練の時にも、ダニエルや、リビングストーンと共におられた神様は、私たちと共にいて下さるお方です。このお方を信じて、神様だけを信じ、礼拝する歩みをさせていただきましょう。
(2)神様は、神様を信頼する者を祝福してくださる。
ダニエルは、ライオンの穴に投げ込まれましたが、神様が天使を送って下さって守って下さいました。どうして、ダニエルはライオンから守られたのでしょう。 その理由が、24節の後半に書かれています。
24「王はたいそう喜んで、ダニエルを洞窟から引き出すように命じた。ダニエルは引き出されたが、その身に何の害も受けていなかった。神を信頼していたからである。」
24節の後半に、「神を信頼していたからである。」と書かれています。神様は、ライオンの穴の中に投げ込まれても、神様だけを礼拝し、お祈りをして、神様を信頼したダニエルを、天使を送って守って下さったのです。
私たちも、人生の中で、ライオンが襲ってくるような、不安や、試練が襲ってきて、どうしていいのか解らなくなってしまうことがあります。けれども、神様は、私たちを愛しておられ、私たちにとって一番良いことをしてくださるお方です。そのお方を、心から信頼して、神様に従って行きましょう。
安藤仲市先生をご存じでしょうか。福音派では、大変有名な先生で、日本福音同盟実行委員長、東京キリスト教学園理事長・学園長、日本キングスガーデン理事長などの重責を担われた先生です。 この安藤仲市先生の4男、俊彦さんが、大学二年の時に、縦隔腫瘍という病気になりました。東大病院でも、過去10年に10人しかいなかったという珍しい病気で、東大病院の先生からも、「もう、あきらめてください。」と言われたほど、ガンよりも恐い、難しい病気です。安藤先生は、そのことを聞いた時、大変なショックを受けたそうです。 俊彦さんは、イエス様を信じていましたから、天国に行けるということは、わかっていましたが、この若い息子の生涯がこれで終わってしまうのかと思うと、父親としてかわいそうで仕方がありませんでした。 けれども、神様に祈っている内に、安藤先生は息子のことをすべて神様にお委ねして、何とも言えない平安に満たされました。 とうとう手術の日がやってきました。先生は俊彦さんとお祈りをして、「イエス様が、助けてくださるよ。」と励ましました。 午後2時までと言われていた手術が、12時くらいに終わってしまいました。 開いてみたけれど、手が付けられないほどひどいので、そのまま、閉じてしまったというのです。主治医の先生は、涙を流しながら、「もう駄目だ。」と言いました。 ところが、その時です。側にいた俊彦さんのお母さんが、なぜか、自分でも気がつかないうちに「もうだめでしょうが、神様ならだいじょうぶです。」と言ったのです。お母さんは、日頃から、神様を心から信頼していたので、その時も「神様なら大丈夫」と心から信頼することができのです。 俊彦さんは、やがて退院しました。ほとんどの人が、死を覚悟していました。しかし、神様は、神様に対する信頼に応えて、その病を癒やして下さったのです。神様は、不可能を可能にされる方です。東大病院の最高の医学でも治すことの出来なかった難病を、神様が全く癒やして下さったのです。
24「王はたいそう喜んで、ダニエルを洞窟から引き出すように命じた。ダニエルは引き出されたが、その身に何の害も受けていなかった。神を信頼していたからである。」
私たちにも、心から神様を信頼して、神様の素晴らしい御業を見せていただきましょう。
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